御影堂

食堂の西、西院と呼ばれる一角に弘法大師を祀る御影堂があります。
この辺りは弘法大師の住坊の跡で、
南北朝時代に再建された御影堂(国宝)は寺院建築というよりも
入母屋造、檜皮葺、それに蔀戸と高欄がめぐらされた寝殿造り風の建物です。

御影堂は前堂と後堂からなり、前堂には弘法大師の坐像(国宝・鎌倉)が祀られ、
後堂には弘法大師自作と伝えられ日本最古の不動明王坐像(国宝・平安)が祀られています。

御影堂では毎朝弘法大師が今もお住まいであるとして、
朝食が供えられ生前供(しょうじんく)が行われます。

参詣者は東寺へお参りするというよりは「弘法さんへ行ってくると親しく語り」、
このお堂が最も大切な場所でもあります。
その他、近くには都七福神の毘沙門堂、大日如来を祀る大日堂、三面大黒を祀る大黒堂があります。

東寺の西側には鎌倉時代の蓮華門(国宝)があり、
晩年死期を悟った空海は西院をあとにして、この門から高野山へ最後の旅に出ました。

 大日堂

都七福神 毘沙門堂 

           
 
三面大黒堂

 蓮華門