堅田 浮御堂

やがて船の進行方向左手に湖に突き出た
小さなお堂、堅田の浮御堂が見えてきました。
正しくは海門山満月寺という臨済宗は大徳寺派のお寺です。

平安時代に恵心僧都源信は、比叡山横川から湖中に光るものを見て、
湖水の中の1寸8分の阿弥陀仏を見つけました。
恵心僧都は自ら刻んだ阿弥陀仏の胎内にそれを納め、
千体佛とともに浮御堂を建立し、魚類殺生の供養と航海の安全祈願としました。
この御堂は昭和9年の室戸台風で倒壊し、昭和12年に再建されました。

湖に浮かぶ浮御堂からの眺めは素晴らしく、一休や蓮如もここに滞在し、
芭蕉や一茶、安藤広重など文人墨客もたびたび訪れています。
境内には 「鎖あけて月さしいれよ浮御堂」 の芭蕉の句碑などがあります。

浮御堂を過ぎると明治8年に建てられた古風な木造の出島(でけじま)燈台が見えます。
今残る琵琶湖唯一の燈台で、夜になると灯がともされます。


 船から見た浮御堂

 芭蕉句碑

          

 浮御堂 山門 
  
出島燈台